4ページ ゼロカーボンシティ宣言  政府が打ち出したカーボンニュートラルの方針を受け、市では、2月に「栗原市ゼロカーボンシティ宣言」を行いました。これは地球温暖化による気象災害が増加することや、激しさを増すことが予測される中、未来の世代に「豊かな美しい栗原」を引き継ぐため、令和32年までに二酸化炭素排出量実質ゼロの実現に向け、挑戦することを宣言したものです。  そこで、市では環境省が推進するゼロカーボンアクション30を基に「ひとりひとりができるくりはらエコチャレンジ」を作成し、市民や市内事業所での取り組みを推奨しています。 ひとりひとりができるくりはらエコチャレンジ  「ひとりひとりができるくりはらエコチャレンジ」では、地球温暖化防止に向けた取り組みを30項目にわたり紹介しています。その中から一部を紹介します。 問い合わせ先 市民生活部環境課 電話22-3350 ●地域環境と調和した再生エネルギーに  太陽光発電など、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーの発電では、地域環境の保全や、安全を確保した導入が求められます。  市には、再生可能エネルギー発電に関する条例があります。設置を検討する際は、市ウェブサイトを確認してください。 市ウェブサイト 再生可能エネルギー調和条例 ●環境にやさしい自動車へ  電気で走る電気自動車(EV)や、充電した電気とガソリンを組み合わせて走るプラグインハイブリッド車(PHEV)などは、二酸化炭素排出量の削減につながる自動車です。  市では、購入費用の一部を補助しています。補助制度など詳しくは、市ウェブサイトを確認ください。 市ウェブサイト 電気自動車購入支援補助金 ●食品ロスをなくす  まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」は、日本で年間約472万トン発生しています。これは国民1人当たりに換算すると、毎日おにぎり1個分の食品を捨てていることになります。  「食べきれる量」を購入したり注文することで食品ロスが減り、ごみの減量につながります。 くりはらエコチャレンジの実践  節電・節水でエネルギーを節約する、リサイクルなどでごみを減らす、間伐材製品を購入して森林の育成に貢献するなど、環境に優しい取り組みは、地球温暖化防止につながります。  一人一人ができることから地球温暖化の防止に取り組むことが大切です。「くりはらエコチャレンジ」の内容など詳しくは、市ウェブサイトを確認してください。 市ウェブサイト くりはらエコチャレンジ 5ページ 【特集】地球温暖化 明日への選択 Interview 小さな気遣いをコツコツと 当たり前のことを当たり前にする 今、自分たちができることをコツコツと 鶯沢婦人会会長 千葉 たつ子(ちば たつこ)さん(鶯沢日向)  鶯沢地区では、毎年、鶯沢地区環境フェアが開催されています。今年も細倉マインパークを会場に、10月6日(日曜日)に開催されます。  鶯沢婦人会では、毎年このイベントでフリーマーケットを開催し、自宅で利用せずに眠らせている寝具や食器、雑貨などを会場に訪れた人たちに販売しています。これらを不用品として廃棄するよりも必要としている人たちに使ってもらうことで、有効活用ができ、環境負荷も減らせるからです。  この長年の活動から、会員の意識も環境のことを考えて「当たり前のことを当たり前にする」という意識が浸透しています。  例えば、リサイクルできるごみを集積所に出す場合、市のごみの出し方の冊子にあるように、リサイクルしやすいように出すことや、汚れていれば水洗いしてから出すなど、小さな気遣いと取り組みをコツコツと積み重ねることで、着実に環境負荷の低減につながります。これからも、自分たちができることを実行しながら、会員の皆さんと共に活動していきたいと思います。 写真 ▲20年以上鶯沢地区環境フェアに参加する鶯沢婦人会の会員と千葉会長(前列左から2人目) ▲昨年のフリーマーケット 鍵は「適応」と「緩和」  人為的な気候変化の影響や緩和策などを話し合う国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)では、今後も世界的な気温上昇を予測しています。  直面するこの状況に「適応」しながら、温室効果ガスの排出量を減らす「緩和」が現実的な対応として鍵になります。  「適応」は、地球温暖化の影響に備えること、「緩和」は原因を少なくすることです。  「ひとりひとりができるくりはらエコチャレンジ」で推奨するように「緩和」は、一人一人の生活のさまざまな場面で取り組むことができます。  地球温暖化に向けた一人一人の力は小さく、取り組み方も人それぞれ。しかし、その小さな積み重ねが集まらないと、地球温暖化は止められません。  これからの私たちの選択と行動が地球と子どもたちの未来に影響を与えます。栗原の子どもたちの笑顔を守るため、今、私たちができることをコツコツと積み重ねる必要があります。最良の選択と行動ができたとき、その先には、きっと子どもたちの笑顔が待っています。 2つの気候変動対策 原因を少なく 緩和策の例 節電・省エネ 温室効果ガスを減らす 再生可能エネルギーの活用 エコカーの普及 森林を増やす 影響に備える 適応策の例 災害に備える 熱中症予防 水利用の工夫 栽培方法の工夫